CTが最強
- 2023年5月24日
- 検査が重要
おはようございます。院長の児島です。
皆様いかがおすごしでしょうか。
あっという間に5月も終わりに近づき梅雨の季節がやってきますね。
今日は当院では使うレントゲンについてお話していこうと思います。
初診で患者様がいらっしゃった時、当院では妊婦さんやどうしてもご希望されない方以外は、
必ずパノラマエックス線写真撮影を行っております。
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こんなやつです。
歯科医院に行ったことがあれば撮影したことのある方がほとんどだと思います。
そしてもう一つ、根管治療をした後や、疑わしい虫歯があった時に小さいレントゲン写真を撮影したことはありませんか?
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こんなやつです。
このデンタルエックス線写真撮影もご経験のある方は多いのではないのでしょうか。
ただこんなレントゲン写真を1年に1回もしくはもっと頻繁に撮っていて、3か月に1回の検診まで行っているのに、
進行した虫歯が見つかったという話を聞いたことはありませんか?私はよくあります。
でもそれ、担当の先生が悪いわけじゃないことがほとんどなんです!
実はレントゲン(エックス線写真)というものは、単純に硬いものは白く写り、やわらかいものは黒く写るというものなんです。
なので、空気や唇や粘膜などの軟組織は黒く写り、骨や歯など硬い組織は白く写るのです。
そして、虫歯になると、硬かったはずの歯が、虫歯菌に侵されてやわらかくなります。
それが黒く写ってくるので、虫歯を発見することができるのですね。
しかし!!パノラマレントゲン写真では撮影している範囲をベタっと二次元にして写しているので、気道の陰影やお口の中とは関係のない骨が写りこんで、細かいところまではよく見えないことが多いです。
より細かく精密に写し出すことのできるデンタルエックス線写真でも、2次元で写していることには変わりないので、部位によっては病巣がちゃんと写ってこないことがあります。
そしてお口の中を直視しても、歯の内部の虫歯や詰め物の中の虫歯は見えないことが多く、根尖病巣については膿の袋でもできない限り、お口の中を見るだけでは絶対に発見することができません。
だからレントゲンを撮ってもメインテナンスに通ってても虫歯が進行しちゃうなんてことがあるんですね。
では、パノラマやデンタルエックス線写真でも写ってこず、お口の中を見ても発見できない虫歯はどのように発見できるの?って思いません?
それはね...
CTが最強なんです。
CTなんて昔からあるもの、なに自慢げに言ってんの?ってなりました?
お気持ちわかります。もうこの令和の時代において、CTなんて珍しくもなんともないですよね。
でもCTって今までは親知らずの位置を調べたり、上顎洞炎と根管治療の因果関係を調べたり、という特殊な場合に使われることが多かったのです。
しかし、CTというのはパノラマやデンタルと違って、3次元的に断層された歯や骨を見ることができるので、
2次元ではボヤっとして見えなかった虫歯や、骨の中の病巣がはっきり写し出されるんです!写ルンです!
ただCTというと、被ばく量多いんじゃないの?と心配になりますよね?
でも大丈夫。歯科用CTの被ばく量は0.1ミリシーベルトで、医科用の10分の1。そして飛行機に乗ってアメリカ行くより被ばく量少ないんです。
私としては少ない被ばく量で、深く隠れている病巣や虫歯を見つけられるので、大変有用であると考えております。
当院では親知らずが神経と近接している場合、上顎洞炎が歯性であると疑いがある場合、インプラントをする場合に加えて、
虫歯や根尖病巣がたくさんありそうな場合もCTを撮影することがあります。
最近来られた患者様でも最初にパノラマエックス線写真を撮影したのですが、後からCTを撮影すると、
パノラマエックス線写真では見つけられなかった虫歯や病巣を追加で見つけることができました。
CTを撮影するということは、患者様にとってとても有益な情報が得られることが多いので、もし歯科医院でCTを撮影したほうがよいですよ、と勧められた場合は、ぜひ今回の情報を思い出していただけると嬉しいです!
それでは本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様、素敵な一日をお過ごしくださいね 😀