ジルコニアとセラミックってどっちがいいの?
- 2025年12月2日
- 詰め物や被せもの
ジルコニアとセラミックの違いとは?~素材選びで後悔しないために~
近年虫歯になりにくい、白くて歯に自然な色味が再現できるという理由で「セラミック治療」を選ぶ方が増えています。
中でもよく聞くのがジルコニアとセラミック。
どちらも白い被せ物で、見た目がきれいという共通点がありますが、性質は異なります。
このコラムではそれぞれの特徴・メリット・適したケースを歯科医師がわかりやすく解説しますね!
1.セラミックとは?(オールセラミック)
セラミックとは、陶器と同じ素材でできた審美性に優れた被せ物です。
透明感が高く、「天然歯に最も近い色と質感」が最大の特徴です。
メリット
・透明感が高く前歯の審美に最適
・プラーク(細菌)がつきにくく、歯ぐきが腫れにくい
・変色せず、年数が経っても色が黄ばまない
・金属を使わないので金属アレルギーの心配がない
デメリット
・ジルコニアよりやや強度が弱い
・強いかみしめ、歯ぎしりで欠けることがある
⇒見た目重視の部位に向いています
2.ジルコニアとは?(人工ダイヤと呼ばれる強度)
ジルコニアは「人工ダイヤモンド」と呼ばれるほど強度が高くセラミックの中で最も割れにくい素材です。
メリット
・非常に硬く、奥歯の強い負荷にも耐えられる
・割れにくく長持ちしやすい
・金属を使わない
・ブリッジにも使用可能
デメリット
・単層ジルコニアは透明感がやや低い
・セラミックより若干審美性に劣る
⇒奥歯・かみしめが強い方・長持ち重視の方におすすめです。
3.“ジルコニア+セラミック”のハイブリッドという選択肢
前歯の高い審美性も求めつつ、強度も必要な場合は
ジルコニアフレーム+セラミックの2層構造クラウンが非常に適しています。
・内側は強いジルコニア
・表面は透明感のあるセラミック
両方のよいところを組み合わせた構造で、前歯のブリッジや負荷のかkる部分でも自然な見た目を得られます。
4.どちらが良い?迷った時には、
★前歯⇒セラミックorハイブリッド(審美性が最優先)
・自然な透明感が必要
・写真映えがgood
・色合わせを精密にできる
★奥歯⇒ジルコニア(強度と耐久性が重要)
・噛む力が強い方
・歯ぎしり・食いしばりがある方
・長期的に割れにくい素材を選びたい
★ブリッジ⇒ジルコニアorハイブリッド
・強度が不足すると破折してしまう
・奥歯ブリッジはジルコニア一択
5.保険のCAD/CAM冠も白いけど、どう違うの?
確かに、保険のCAD/CAM冠も白くできますが、
メリット
・保険適応なので安い
デメリット
・強度が弱く割れやすい
・見た目がのっぺりしていてプラスチック感がある。
・透明感がないので入れている感がある
・すぐに黄ばむ
・むし歯の再発リスクが高い
という感じでCADCAM冠は型取り材料も素材も何もかも違うために、虫歯に再度なりやすく、
歯の寿命を延ばして長く健康なお口の中を保つには断然セラミックジルコニアがおススメです。
6.まとめ
セラミックとジルコニアは「どちらが良い」ではなく「どこに使うか」「何を重視するか」が大切です。
・前歯の見た目重視→セラミック
・奥歯・強度重視→ジルコニア
・両方求める場合→ハイブリッド(ジルコニア+セラミック)
ご自身のかみ合わせや、お口の状態、噛む力などによって最適な素材は変わりますので、迷われている方は一度ご相談下さい。
精密な検査をしたうえで長く安心して使えるベストな素材をご提案いたします。
